テルアビブ

2021-01-27 Global Consult Group

テルアビブ

皆さんはイスラエルという国にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

近年はITやハイテクが高度に進んでいる国として、また最近では世界で最も人口あたりのCOVID-19ワクチン接種が進んでいる国との報道もありますが、どちらかというと紛争やテロなど「危険な国」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?その中でも地中海沿岸にあるイスラエル第2の都市テルアビブというと、私などは日本赤軍による「テルアビブ空港爆破事件」を連想し、今でもドンパチしている町というイメージを持っていました。

2018年夏、前職の仕事でテルアビブに出張に行く機会がありました。その時に感じたある種のカルチャーショックのいくつかをご紹介したいと思います。

まず、入国。『世界一厳しい』とも言われるイスラエルの入出国審査。私も行く前はかなり心配でしたが、日本人だからなのか、呆気ないくらいあっさりと入国する事ができました。が、私の同僚のシンガポール在住のオランダ人は入国審査に4時間もかかったそうです。どうも、来る前にイスラム教の国インドネシアのお客様先に立ち寄ってからイスラエルに向かったのが原因だったようです。

テルアビブの街に入って驚いたのは、都市の発展ぶりと自由な人々の様子でした。高層ビルが立ち並び、カフェやレストランがあり美しいビーチ(地中海)があり、週末ということもあって皆Tシャツ、ビーチサンダルで街を歩いていました。そこは、想像を超えて豊かでリゾート感満載の街でした。

一方、リゾート感満載のテルアビブからわずか70km程南に行くと、ガザ地区になります。そこでは今でも紛争が起きています。テルアビブに着いた日にタクシーでエルサレムまで足を延ばした際、タクシー運転手兼ガイドのスマートフォンが時折ビー、ビーと鳴るので尋ねると、何とミサイルが発射された警報ブザーとの事。「えぇーミサイル?大丈夫なの?」と聞くと、「途中で迎撃するから大丈夫。」と平気な顔。丁度私が出張に行っていた時は、またイスラエルとパレスチナの緊張が高まっていた頃で、タクシー運転手も「昨日は夜中じゅうビービーと鳴って、なかなか寝れなかった。」と話していました。イスラエルの人達にとっては、ミサイル警報も我々が街中で聞く救急車のサイレンのようなものなのでしょうか。イスラエルの人達にすればそれよりもむしろ、地震や津波の様な予測できない自然の力の方が怖いらしいです。

イスラエルは国民皆兵制度のため、男女共に兵役義務があります。高校を卒業後男子は3年間、女子は2年間の兵役に就き、それから大学に行くようです。街中でも時折迷彩服を着た女性を見かけました。私の同僚のイスラエルの女性も「マシンガンも操れるわよ。」と言っていました。兵役のせいなのか、イスラエルの女性は歩き方も堂々としており、声のトーンも口調も男性と全く同じように聞こえます。男女の差なく国民全員で国を守るという強い意識は、国をなくした経験のある民だからかもしれません。

最後に「シャバット」について。シャバットはヘブライ語で「安息日」の事です。「安息日」というと日本では日曜日が「安息日」と思っている人も多いかと思います。キリスト教では、イエスの復活した日曜日を聖日(安息日)としていますが、ユダヤ教では、旧約聖書「創世記」で神が6日間の創造の業を完了し、7日目に休息した事から、金曜日の日没から土曜日の日没までの時間を指します。ですから、イスラエルの会社は土曜日、日曜日が休日ではなく、金曜日、土曜日が休日の所が多いようです。私の前職のイスラエルにある研究所も金曜日、土曜日が休日でした。イスラエルと仕事をする時は木曜日までに連絡しないといけないので、週4日の様な感じでした。シャバットには機械の操作や火を扱うことができないとされています。それ故、なんと公共交通機関が全てストップし、ショッピングモールやスーパーなどもすべてクローズ。会社に行くのはもちろんのこと、火や電気、車などを使うという行為も「作業」のうちに入るので禁じられています。私も土曜日の朝、ホテルの朝食でカフェオーレを頼んだら「今日はシャバットだからコーヒーマシンが使えない。」と言って断られました。本来はエレベータも動かしてはいけないようなのですが、外国人が宿泊するようなホテルは辛うじて1基動かしていて助かりました。

たった一週間の出張でしたが、日本とは文化も生活習慣も全く違う、正に異国情緒たっぷりのテルアビブ。機会があれば、また訪れたい街です。

勝川宏明

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